2005/3/21 ワイン会@大阪の某所


2003 トカイ・フリウラーノ ミアーニ

レモンやライムの香りにほんのり樽香。酸っぱめな味わい。白い石のようなニュアンス。ミネラル感が豊富で良く出来たシャブリみたい。味わいのふくよかさと余韻のアルコール感にポテンシャルを感じる。
グラスに残して2時間以上放置しておいても、それほど変化はありませんでした。ミアーニの白はリボッラとソーヴィニョンしか経験がありませんが、とにかくもう少し瓶熟しないと、このワインの全体像は見えないように思います。今開けるのはもったいない。

2003 TOCAI FRIURANO MIANI



2001 ドポテアトロ ポデーレ・サリクッティ

熱い香り。ガシッとふんばった感じの力強い香りで、やや平坦な感じ。味わいも熱い。悪くいうと熱苦しい。タンニンがぶ厚く、酸が少なくて、ややボテッとした印象。小豆というか、餡というか、そういう味。おいしいかどうかと問われると文句なくおいしいのですが、良年といわれる01とは思えないダレ感がある。もの凄い大きさを持ったワインとは思いますが、案外疎なところがあるというか、つなぎ目が粗いというか。つまり、もうちょっと締まってほしいかなと。
これの出来の悪さといい、この造り手とは相性良くないかも。

2001 DOPOTEATRO PODERE SALICUTTI



2000 ガッブロ モンテペローゾ

はじめはガチガチ。香りが立たない。なのになぜか味はまろやか。ぐるぐるとグラスの中で空気に触れさせると徐々に香りが出てくる。カシスとか鉛筆の芯とか、そういうカベルネ感全開の香り。
味わいはしっかりと造られたボルドーを思わせる、黒ミツとインク。ほんのわずかに青いニュアンスを感じるのに、それも込みで全体として文句なくうまい。完成されたおいしさ。グラスに半分以上残してしばらく放置しておくと、香りがどんどん出てきて味わいもまろやかになり、おいしさが2倍、3倍になる。やや粉っぽいニュアンスがまたうまい。
近いワインとしてはインシグニアを思い出す。あっちはもっとクリアで上品でしたが、こちらのやんちゃな性格もおもしろい。
今日のがっつり系のワインの中ではイチバンのワイン。

2000 GABBRO MONTEPELOSO


2002 レディガッフィ トゥア・リータ

香りも味もすでにやわらかく、おいしい。変にメルロらしさを強調した感じがしないところが好印象。やわらかなタンニン、強力な果実味のパワー、口の中にただようアルコール感、すべてがわかりやすく「おいしさ」にフォーカスしている印象。おいしさに慣れてくるとメルロらしい血やタールのニュアンスも見えてくる。ちょっと青い感じも。
各要素のバランスの良さや、大きすぎないスケール感など、同じ02のジュスト・ディ・ノートリとの共通点を感じたりもしますが、3倍以上の値段差があることを考えると、ちょっとレディガッフィに手は出ないですね。

2002 REDIGAFFI TUA RITA


1998 バルバレスコ マルティネンガ "カンプ・グロス" マルケージ・ディ・グレシィ

今日の赤の中でこれだけが異色の存在。
外観は透明感のあるガーネットを帯びたルビー。いかにもおいしそうで、いかにも自分の好みの外観。香りは血やドライフルーツ。外観に引っ張られるのか干し柿のような香りがして、アルコール感もあってハイトーンな感じ。枯れたようなところが全然ない。
味わいは塩っぽいミネラル感と締め付けるような酸が特徴的。それにこなれたタンニンが加わり、合い入れないような様々な要素がバランスよく配置されている。しかも非常に密度感があり、外観とのギャップがおもしろい。
意外にもアルコール感があってモダンなワインでしたが、酸や透明な果実感から想像するに、もっともっと置いておくと雄大な果実味が目をさますんじゃないかと思いました。本日の他の赤ワインにはない緊張感があって、CPはナンバーワン。1本欲しい。しばらくセラーで忘れると間違いなくすばらしい体験が待っていると思う。

1998 BARBARESCO MARTINENGA "CAMP GROS" MARCHESI DI GRESY


2001 ピコリット モスキオーニ

ここからデザートワイン。
ちょっとアンバーを帯びた透明感と輝きのある外観。香りは濃縮ハチミツとキャラメル。味わいはしっかりした甘みに酸もあって軽やかでバランスが良い。そして期待通り余韻がすごく長い。
いやー、うまいですね。この幸せ感を上手に説明する力がないのですが、普通にうまいのにすごみを感じます。こういうワインを飲む機会は少ないですが、存在感のある1本でした。

2001 PICOLIT MOSCHIONI


1995 ヴィン・サン・ジュスト サン・ジュスト・ア・レンテンナーノ

濃いアンバー。黒みがあって前の1本より断然濃い。香りはキャラメルや紹興酒(養命酒?)、気の抜けたコーラのようなニュアンス。味わいは食道にまとわりつくような濃密な甘さ。べたついた甘さでないところがすごい。春のヴィニタリーで飲んだ97の爆発的な香りには及びませんが、こちらもまったりとうまいです。
こういうワインを楽しんだ後でCPをうんぬんするのは野暮なもんですが、もしも同じ値段で入手できるとしたらピコリットの方を選ぶかな、私は。

1995 VIN SAN GIUSTO SAN GIUSTO A RENTENNANO


メモ
2年以上前に開催されて参加して以来、久々のワイン会参加。
普段飲めない貴重なワインがずらりと並びました。一番印象的だったのはガッブロかな。時間とともに伸びる香りと味わいが存在感抜群でした。1万円代前半なら買ってみたいかも。あとはピコリットのおいしい軽やかさ。バルバレスコも期待した以上においしく、揺るぎない構造を感じさせて、今後に期待できると思いました。
あっという間に時間が過ぎていきました。皆様お疲れ様でした。