驚きのペルカルロ垂直試飲。
1996:照りのある美しいルビー色。香りはまさにバニラアイス!ミルキーで清涼感があって、ほんのりバニラの香り。
非常に個性的な香りだが、これはこれでおもしろい。酸が高く、ギュイな味わい。サッシカイアを思い出す。今後ど
のように熟成していくか全然想像できないが、この先にまだ可能性がある、と思わせる何かがある。
1998:96と似た外観。こちらは非常に閉じている印象。ポテンシャルがまったく想像できない。96よりもさらに酸が
強く、すっぱいと感じるほど。今飲むのはとてももったいない。5年後、できれば10年後に会いましょうというワイン。
1999:前の2本よりやや黒みがあって濃い色。香りはキャラメル。閉じていると思う。味はキャラメル風味の濃縮ぶどう
ジュースという感じ。これまた酸が強く、ほんとにジュースな感じ。よくボルドーのトップクラスのワインで「10年
以内に飲んだら、ただのぶどうジュースにすぎない」みたいな文章を見かけるが、まさにそんな感じ。今の時点で飲んで
「これはこれでおいしい」と言ってしまうのは、もったいなくて共感できない。
ま、それでもこれは本日のリストの中で、もっとも将来性を感じたワインでしたがね。
初めて飲んだペルカルロは、総じて非常に上品でモダンなワインという気がした。貴族的というか、非庶民的というか。
瓶詰めしてすぐに飲めるワインなんか造らないよ、と言っているような、そんな感じ。
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