2002 ジュスト・ディ・ノートリ トゥア・リータ

2004/11/19
GIUSTO DI NOTRI TUA RITA
初日
しっかりと濃くてムラサキを帯びたルビー。真ん中はちょっと黒っぽさもある。グラスをつたう細い脚。香りはギュッと詰まったカシスやスミレの閉じた香り。強力なパンチが今にも飛んできそうな、そんなエネルギーに満ちた香り。味わいはまだまだ堅くて舌を締め付けるタンニンが前面に出ている。オルネライア98を思い出す。ただ、全体を覆うタンニンの質がきめ細やかでサラリとしているので、その1枚のヴェールが取れるとすぐに楽しめそうな予感を感じさせる。
飲むのを我慢してじっくり待つこと数十分。徐々に樽香に甘い果実香が混じってくる。様々な香りが鼻の奥の方へ向かって突き抜ける感じは最上位クラスのカベルネにしか現れない魅惑の世界。ボルドーのトップシャトーやサッシカイアの体験が重なる。
香りはいい感じになってきたが、味わいや余韻にはまだまだこなれない部分があるので、明日以降に期待。
2、3日目
冷えないように気を使いながらの2日目。グラスから立ち昇る甘い香りにクラクラする。カシスやカカオなどの香りがアルコール感とともに湧き上がる。インシグニアを思い出す堂々たる丸さ。文句なく濃いのにピュアな軽やかさがあって本当に素晴らしい。当然ながらこれからの熟成もまだまだ期待できる。

春のヴィニタリーで印象に残ったワインの1つで、その時に感じた真っ直ぐなおいしさを再確認できた。インターナショナルな味わいですが気品が感じられ、加えておいしい酸もいいバランス。もう1本あるのでそれを開ける時期も楽しみ。



2002 GIUSTO DI NOTRI ROSSO TOSCANA I.G.T. TUA RITA
大阪のNにて6980円で購入



2008/2/27

前に飲んだ時から3年半ぶりの再会。
黒みを帯びた濃いルビー色。ふちは少し薄いが、しかし全体にはかなり濃い外観。香りはカカオや新聞のインクの香り。バルサミコ。カベルネ感全開のおいしそうな香りに引き込まれる。
味わいは元気なタンニンとバニラやバルサミコの甘苦い果実味。3年半前と比べると、果実味が後退している印象。爽やかな針葉樹系の香りもあまり感じられない。替わってバルサミコ的な、沈んだ甘苦いニュアンスが全体を支配している。十分に熟していないブドウをしっかりしたバリックに入れたときのパターンと思います。
この造り手にしてこういうことってあるんですね、やっぱり。2002のトスカーナはそれほど難しい年だったということでしょうか・・