2000 バルバレスコ・リゼルヴァ ”アジリ” プロデュットーリ・デル・バルバレスコ

2009/8/23
ASILI
初日
透明感と照りのある美しいガーネットな外観。粘性高い。香りはドライフラワーのバラ、イチゴのアイスクリーム、土のついたイチゴ、シナモンなどの香りが発散的に香る。収穫したばかりの土のついたイチゴのような、生々しい果実のニュアンスがありながら、一方で凝縮した感じは乾燥した果実や草木のニュアンスを連想させ、複雑です。雑味感があるようでいて、ピュアに香りを抽出したような。素晴らしいですね。これは赤ワインの香水。
味わいはサラリとした口当たりながら、非常に木目の細かいタンニンと、ラズベリーやイチゴの力強い味わい。ここのクリュ・バルバレスコはいくつか経験しましたが、もっともフェミニンな雰囲気があると思います。イチゴやチョコのアイスに感じるような、抽出された赤系果実香のニュアンスがあります。余韻にはいい意味で枯れ葉や乾いたタンニンがキレイに長く続く。白カビのチーズに合う味わいだと思います。
香りはパイエポーラモッカガッタに似ているのですが、それらの畑にはないイチゴ的な赤系果実味の充実があります。さすがに名の通ったクリュですね。
2日目
艶っぽいムラサキな外観に変化したような気がします。初日よりも果実味が前面に出てきて、若返ったような感じがする。詰まった赤系果実の香り、味わいに豹変。フラワリーな初日の印象から一転、果実味のしっかりした奥行きのある赤ワインに収束しました。やっぱり素晴らしい。
これはいろんな楽しみ方ができるワインだと思います。この懐の深さは、ここの造り手の2000年ヴィンテージのクリュワインでトップでしょう。超絶に素晴らしかったリオ・ソルドに迫る1本だと思います。

ここのワインは素晴らしいですね。外したことが一度もありません。それなりの数が出回ったと思われる2000ヴィンテージ以降、日本ではあまり見かけなくなりましたが、何故もっと入ってこないのでしょうか。

2000 BARBARESCO RISERVA "ASILI" PRODUTTORI DEL BARBARESCO
PROPRIETARI DEI VIGNETI CONTI, GIACOSA, VIGLINO
東京のSにて4980円で購入


2011/10/9
ASILI
初日
前に飲んでから2年ほど経過しましたが、さて。
黒みのあるしっかりした外観。粘性も高い。香りは密度のある赤〜黒系の果実香、黒蜜のようなニュアンス。温度低めから香りますが、 いきなり全開という感じでもない。まだまだ強いワインですね。
味わいは香りの印象のまま、コシの強い充実した果実味。ドライですね、味わいが。ジャムとかそういう方向にはまったく向かう気配は なく、細かい乾いたタンニンが印象的です。パンとチーズだけで十分。あいかわらず素晴らしく美味しいワインです。
2日目以降
まったくへたることなく、ドライなタンニンとスパイス的に凝縮した果実味が、とてもストイックな感じです。
最初の出会いから2年たって、もう少したおやかな雰囲気になるのかなと期待して開けましたが、まだまだ頑丈なワインでした。