1999 マッキオーレ・ロッソ レ・マッキオーレ

2003/6/17
MACCHIOLE  LE MACCHIOLE
初日
ムラサキの強い、もの凄く濃いルビー。ほとんどムラサキといっていいかも。しかも照り照り。粘性もすごくて、パワフルなワインだということが外観からすぐにわかる。
香りは「ボルドーでしょ?」っていうぐらいにカベルネっぽいインクやプルーンの香りが全開。鉛筆の芯とか、こぼした牛乳をモップがけしたときのような匂いとか、鉄棒をしたあとの手の匂いとか。とてもサンジョベーゼがメインのワインとは思えない。このボルドーに近いのかな。
ベースとなる香りは完熟プルーンで、それに鉄サビのような鉱物的なニュアンスが複雑さを演出しているといった感じ。トリノーロのセカンドに近いものを感じたりもする。とにかく香りだけでもいろいろと楽しめる。
味わいは非常になめらか。ミルキーな甘みが口の中に広がって、ボルドー・ブレンドのカリフォルニアのワインのよう。たとえばBVのこれとか。「おいしい」ことこの上ない。飲み込む前後のタンニンのなめらかさが尋常ではない。飲み込んだ後はしっかりとアルコール感のある余韻。甘くてジューシーでアルコール感もあって、ワイン単体で楽しむにはおもしろいが食事とはあわせにくいかもしれない。
こういうサンジョベーゼを飲むと、つくづくキャンティの特殊性を感じる。硬質のタンニンと高い酸はサンジョベーゼの特質ではなくてキャンティという土地の特質なのだと。もちろんこのワインのこの味わいがボルゲリという土地の特異性や造り手の個性を表現していることを否定するわけではないのだが。(でもまぁパレオ・ロッソを経験していない私に語る資格はない。。。)
2日目
急速に活力を失って、チョコっぽい平面的な味わいに。メルロのクリューターとか、クロニョーロに似た感じ。アルコールは高いが凹凸がない。
うーん、これはやっぱり頭でっかちなモダンな造りのワインということですかね。あけてすぐが1番おもしろい。グラス1杯だけなら最高に幸せなワインなんだが。。。


メモ
1999 MACCHIOLE LE MACCHIOLE BOLGHERI
大阪のNで購入3180円
裏ラベルにしっかりとサンジョベーゼ95%・カベルネ・ソーヴィニョン5%と書いてある。が、どうしても信じられない。そもそもパレオはカベルネ主体のワインなのに、そのセカンド的なこのワインがサンジョベーゼが主体っておかしくありません?