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2003 バローロ "カンヌビ" ピラー |
2009/10/27![]() 初日 長いコルク。わずかにムラサキを帯びたルビーガーネットの外観。粘性高い。 香りは高いアルコール感に甘いバニラ、強いスミレ、赤〜黒系の凝縮した果実香。一見してモダンな造りです。香り高く、甘く、濃く。カカオとかタバコのニュアンスも感じる。 味わいは香りほどの濃さはなく、ふくよかにまろやかに甘く、厚みを感じる大量のタンニンは若干の粉っぽさ。ココアパウダーをまぶしたビターなチョコという感じです。ホットなアルコール感を伴う余韻も長大。03というヴィンテージの特徴かもしれませんが、がんばって強い抽出をせずとも、果実が十二分に熟したという感じがして、無理のない、余裕のある甘さの味わいです。 同じカンヌビということでスカヴィーノの99の感想を読み返してみると、やっぱり近いですね。ダミラーノの97もカンヌビですが、こうして3者を比較すると、ダミラーノだけが古典的な造りだということになります。 2日目 タンニンと果実味が贅沢にギュッと詰まった、おいしいワインに収束。モダン・バローロですね。ただし、そう簡単に 切り捨てることのできない、余裕のあるおいしさがあります。カンヌビだからでしょうか。あの低地にある日当たりの良さそうな斜面から産まれるワインとして、すごく素直に造られていると思います。 バローロ村はラ・モッラ村とあわせて実際に歩いてまわった土地だけに思い入れが強いのですが、その期待を裏切らないおいしいワインでした。 |
2003 BAROLO "CANNUBI" E.PIRA E FIGLI CHIARA BOSCHIS 和歌山のUにて7980円で購入 |