1998　バルバレスコ　"カンプ・グロス　マルティネンガ"　マルケージ・ディ・グレシィ

2008/12/30 ３年半前に飲んで気に入り、寝かせておいた１本。さて。 非常に透明感のあるガーネット。縁の方にはオレンジ色へのグラデーションが美しい。全体に輝きがあって健康的な外観。ガラスの内側を伝う非常に細い脚。 香りは非常に揮発感の高い、香水、オレンジリキュール、干し柿、ドライフラワー。濃密な香りですが、軽やかに香って素晴らしい。鼻の奥の方までスーッとひと息に香りを吸い込むとクラクラしてしまうほど。ネッビオーロ的としかいいようのない、軽やかで芯のある香り。 口に含むと詰まった果実味と焦点の合った旨みを感じる充実の味わい。カツオだしや昆布だしのような、海のミネラルを感じるじんわりした旨みが口の中に広がる。そして余韻には前回に飲んだ時の印象と同様に塩っぽいニュアンス。塩キャラメル。美味いです。 同じバルバレスコでも協同組合のもの、例えばコチラのリオ・ソルドの方が黒蜜的な果実の甘さがあって現代的で身近な印象を与える全体像なのに対して、こちらの方がもっと古典的で仰ぎ見るような、近くて遠いような、重ねてきた伝統の重みのようなものを感じます。いうまでもなく、どちらも好きなんですがね。

1998 BARBARESCO "CAMP GROS MARTINENGA" MARCHESI DI GRESY 大阪のNにて8980円で購入