2002 ライアーノ イルピニア・アリアニコI.G.T. ヴィッラ・ライアーノ

2007/7/28
RAIANO IRPINIA AGLIANICO
初日
超重量級の瓶に加えて、ボルドーのトップシャトーのようにすべての情報が刻印された長くて上質なコルク。すごい高コスト。
外観は照りのあるルビー。ムラサキと黒が混じって美しい色あい。香りはポンッと弾けるベリーやプルーンの完熟した香り、タバコなどのアクセントも。丸くて柔らかい香りで、最近飲んだワインではクエルチャベッラのキャンティを思い出す。若い頃はもっとやんちゃな香りもあったと想像しますが、適度な瓶熟によって角が取れ、すべての要素が良い方向にまとまっているような気がします。
味わいは親しみやすい果実味が口いっぱいに広がって、赤ワインらしい幸せな味わい。非常に良い塩梅に気持ちの良い酸があり、そしてこれば一番難しいことだと思うのですが、非常に適切な感じに”スキマ”がある。厚く塗りこめられたようなイマドキの新世界の赤とは違って、おいしさの要素に絶妙な凹凸があります。これがアリアニコという偉大な品種のポテンシャルというか、深遠さというか。サッソを倍ほど濃くして、しかしバランスは完璧に保たれている、そういう印象のワインです。
2日目
メリハリが弱くなってきた感じ。やっぱりこういう持続力の弱さに南の方のワインを感じます。しかし、十分に濃いにもかかわらずしつこくないという、アリアニコ独特のおいしさは存分に発揮している。アルコールの強さも初日と変わらず、飲み応えがある。
このヴィンテージ以降、世間の評価が上がって、それに伴い小売価格も大幅に値上がりしたために取り扱わなくなったとお店の方にうかがいましたが、なるほどこのCPはすごい。


2002 RAIANO IRPINIA AGLIANICO I.G.T. VILLA RAIANO
近所のCにて2500円で購入