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1997 グラナート テロルデゴ・ロタリアーノ D.O.C. フォラドーリ |
2007/7/17![]() 初日 非常に濃いムラサキを帯びた黒めのルビー。ふちの方にわずかに透明な感じがあって熟成の跡が見て取れますが、それ以外は塗りこめたようにぎっしりと濃い。香りはブルーベリー・ヨーグルト、カカオ、バルサミコ。沈んだような重たい香りが何を意味するのか難しいところですが、非常に良質なコルクの状態といい、立派な揮発感といい、健全な熟成を遂げていることを意味していると思います。 味わいは甘苦いニュアンスとザワザワとしたタンニン。おそらくブドウの性質からくるタンニンだと思いますが、もっそりと厚いタンニンは独特。余韻にもわずかに甘苦いニュアンスがあって、バルサミックですが、バランスを崩さずになんとか均衡を保っている。 この品種のワインには熟成は難しいのかな、ということを思わせる。悪い状態のワインではありませんが、鮮烈で強力(であったはず)な果実味を失った代わりに熟成によって何を得たかというと、難しい。 2日目 暴れた感じが落ち着いて、じっくりと向かい合えるようになる。苦めの果実味を口の中で味わっていると、タールっぽいニュアンスを感じたりもする。独特の渋みと苦味があり、かなり自虐的な味わい。ぶどう品種は違いますがラグレインで造られたタベールに近い”妙な濃さ”を感じる。 もっと繊細に枯れた雰囲気を期待したりもしていましたが、このブドウ品種はこういうところに行き着いてしまうのかもしれない。この下の1本が素晴らしかっただけに期待しましたが、このヴィンテージの頃はまだ発展途上ということだったのか、単に自分の好みに合わないワインなのか。 |
1997 GRANATO TEROLDEGO ROTALIANO D.O.C. FORADORI 神戸のKにて4300円で購入
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