2004 バルベーラ・ダスティ "ズッケート" ラ・モランディーナ

2006/4/13
BARBERA D'ASTI "ZUCCHETTO" LA MORANDINA
初日
かなり濃いルビー。ふちの方は透明で、ぶどうの色そのものを表現している感じ。香りは生々しい赤〜黒系のベリー香にカカオやチョコ、ブルゴーニュに時々感じるドブっぽさ。張りつめたような香りの出方はワイナリーで試飲したときと同じでうれしいかぎり。アルコール感とともにふわっと香りが鼻に到達する感じが独特でとても楽しい。
味わいは口に含んだ瞬間に舌に一瞬ピリッとくる感じがあって、そのあとはやわらかいタンニンとともにピュアな果実味が広がる。なんとなくですが、パカレのポマールを思い出させる味わいがある、ヌルッとしたタッチ。あまりにも人工的なところがなくて、艶かしすぎるゆえに逆に違和感を感じるような。
余韻にはバルベーラらしい酸と親しみやすい甘い果実味があっておいしい。非常に自然に造ってあると思うのですが、万人受けするところはまったく狙っていない様子で、素のままの姿をさらしているような、そういう印象。これは特別なバルベーラだと思います。
香りの瞬発力とか、そういう要素に現地で試飲した時の様子と劣るのはやはり仕方がないとはいえ、基本的なところは時間を越えてそのまま体験することができて、ワインの楽しみの不思議を実感します。
2日目
温度が高い状態だとヌルッとした口当たりがややしんどく感じられたので、少し冷やして飲み始める。すると、カリッと締まった酸が感じられて、カカオ的な果実味と非常にバランスがよくなる。こちらのジャドのワインみたいに非常に濃いボジョレーを連想させる透明感のある濃さ。おいしいですね。少し冷やすことが赤ワインでこれほどプラスに働く例も珍しい。
3日目
冷蔵庫の温度から残りを楽しむ。冷たい赤ワインですが、これがまたイケルんですね。今まで出会ったことのない、不思議なワインです。巷で話題のビオワインの特徴ってこういう感じではないかと思ったりしますが、よくわかりません。


メモ
2004 BARBERA D'ASTI "ZUCCHETTO" LA MORANDINA
現地ワイナリーにてお土産にいただいたもの