1996 ロマネ・サン・ヴィヴァン "レ・キャトル・ジュルノー"  ドメーヌ・ルイ・ラトゥール

2005/4/28
ROMANEE-SAINT-VIVANT "LES QUATRE JOURNAUX "
ふちの方がややオレンジがかった美しいガーネット。濃くはないが照りがある。香りはすぐに開いて、黒砂糖、超完熟イチゴ、イチジク、樹液、高級な紅茶などなどの非常に複雑な香り。蟻酸?のような凝縮した甘い香りも。とにかく香りが多種多様で、いろいろな香りのエッセンスをバランスを考えながら意図して配合したかのようで、香りに打ちのめされる。わかりやすい果実香だけが支配することなく、樹木系の香りとか花のような香りとか、それらをたぐっていくだけでも本当に楽しい。
味わいはなめらかな果実味と高めの酸、充実したアルコール感が完璧なバランスで押し寄せる笑ってしまうようなおいしさ。甘い、酸っぱい、渋いがどれも突出することなく、どれも欠けることなく配置されていて、文句なくおいしい。これは今まで経験したブルゴーニュのどれとも全然違う、ダントツのおいしさ。
余韻はアルコール感のわりにはさらりとしているが、リキュールかジャムを舐めた後のような焦点のあった果実感が口の中に広がって笑ってしまう。つい先日のオーストラリアのピノにも感じたピュアな果実感。
でも他のピノとはすべてにおいて違うんですね。途方もなく複雑な香り、ピュアな果実味、決して無理のないバランスのよさ。余裕のある完璧さです。世界中のピノの造り手が目指す頂の1つがここにあるということを実感する素晴らしい1本でした。ルイ・ラトゥールの上の方のワインってあまり有難がられない気がしますが、この白といい、まったくすばらしいと思います。


メモ
1996 ROMANEE-SAINT-VIVANT "LES QUATRE JOURNAUX "
DOMAINE LOUIS LATOUR
兄よりお土産(現地からのハンドキャリー品)