1998　イル・ファヴォット　ポデーリ・アルド・コンテルノ

2004/12/23 初日 明るめのルビー。ちょっとムラサキ。意外に薄い。香りはスミレやブルーベリー。タイヤっぽい暑い香り。想像よりもやわらかくて南の方の雰囲気がある。味わいはするっとやわらかく、丸くなったタンニンがおいしい。ネッビオーロに期待するいい意味での雑味に乏しく、モダンでクリーンな味わい。新樽も効いているが完全に果実味に溶け込んでいる。この近づきやすさはまるでアリアニコです。これとか。ピエモンテの名門のネッビオーロとしてはもう一段高い気品を期待していましたが、ちょっと残念な感じ。もうちょっと早く飲むべきワインかなと。 ２日目 ネッビオーロの深遠さがようやく感じられるようになる。甘い果実味や樽香はあくまで最初の"つかみ"で、香りの奥のほうにあるエスプレッソやタバコ、消し炭っぽい香りはネッビオーロの個性そのもの。マウロ・セバステのネッビオーロに近いのかな。 このワインは難しいです。表面のわかりやすい甘さだけに気をとられていると、それだけで終わってしまって、その向こうにあるネッビオーロの楽しさに届かない、そういう意味で。 ネッビオーロは奥が深いですね。ヴィニタリーで経験したトップクラスのバローロの近づきにくさと、このワインのわかりやすい表情、その違いには本当にとまどってしまいます。

メモ 1998 IL FAVOT LANGHE NEBBIOLO D.O.C. PODERI ALDO CONTERNO 大阪のTにて4000円で購入