1997 ラ・ジョイア リエチーネ

2004/12/2
LA GIOIA
初日
透明感のある意外にクリアな外観。ちょっとムラサキが入っている。粘性は高い。香りは超完熟ラズベリーやスミレなどの妖艶な香り。キレイに熟成したサンジョベーゼのいい香りがいっぱい。スーッと鼻で吸い込むと、途切れることなく次々と新鮮な香りがつらなるのが最高に楽しい。ベースには甘みのある果実香がしっかりとあって、それに加えてハーブっぽい爽やかな香りとかキノコっぽい香りとか、樽からくる針葉樹系の香りとか。
味わいはカチッとした酸がものすごくて97のイメージとは異なるタイトな印象。キュキュッとしたタンニンと酸に初めは戸惑うが、すぐに芯のある甘みが大きく広がる。透明感があって古典的なサンジョベーゼなので、「酸っぱい。もっと甘さを。」という向きもあるかもしれないが、これは好みの造りです。同じ97のフラッチャネッロを思い出す。まだまだ酸と果実味が元気なので、もう少し瓶熟させればペルゴーレ・トルテのようにもう一段花開くような気がする。
2、3日目
サンジョベーゼらしい密度感のある締まった甘い香りが前面に出てくるようになる。日が経つにつれてどんどんよくなっていくところを見ると、もう少し熟成させてもいいかもしれない。このタイトな果実味は本当に好みです。目立たない造り手ですがリエチーネはほんといいですね。



2008/3/22

初日
3年と少し、上で飲んだ時から経過して、さてどうなっているでしょう。
透明感のある、美しいルビー色。香りはひんやりしたベリーの香り、ミント、すもも。やわらかい香りが気持ちよく立ち昇る。大好きなタイプの香り。肩の力が抜けているというか、そういう余裕のある雰囲気。
味わいもひんやりと冷たく、クールな果実味がサラサラと。以前に飲んだときよりも、香りを構成する要素は少し減った感じもしますが、味わいは、より”こなれて”おいしくなっていて、どこにもひっかかりがなく、今がまさに飲み頃ピッタリと思います。サンジョベーゼらしくスキマ感があって、しなやかな果実味にあふれていて、酸とタンニンの輪郭がきちっと描かれていて。本当に好みのど真ん中。最近飲んだサンジョベーゼの中ではピカイチです。これはすばらしい。
2日目
初日から変わらずにスキマのあるひんやりした赤系果実香が立ち昇る。品がありますね。超良年と言われる97ですが、熟しすぎない果実味は造り手のポリシーでしょう。


1997 LA GIOIA RIECINE
神戸のSにて4800円で購入