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1994 ムルソー・ジュヌヴリエール ドメーヌ・コント・ラフォン |
2004/8/10![]() 初日 金色を帯びた濃い黄色。めちゃめちゃに濃いわけではなく。粘性は大。香りはキノコのような熟成香にナッツ、ハチミツ、グレープフルーツなどの複雑でおいしそうな濃厚な香り。かなり熟成感がある。グラスから溢れ出る香りがテーブルに広がって、香りのヴォリュームはやはりただものではない。 味わいはずっしりとした酸とマーマレード的な苦みのバランスがおもしろく、余韻は相当に長い。オレンジの皮を乾燥させたもののような香りが鼻のまわりに残っていつまでも消えず、確かなアルコール感をともなう余韻は、食道にからみついて降りていくようにジワジワと伝わっていく。トスカーナのアニマに感じた余韻に似た果実味の凝縮感。飲み進めるうちにボルドーのフューザルなど、ソーヴィニョン・ブラン的な、金属的な鋼のようなニュアンスを感じるようになる。 温度が上がると苦み成分を強く感じて厚ぼったい方向にいってしまうが、適温で楽しめばこのクラスでしか味わえない複雑さを感じとることができる。 3日目 初日より冷して残り少しを楽しむ。造りのクリアさと濃厚さの両方が楽しめて最高。 暖かな要素と複雑さとが精妙にバランスした香りにムルソーの頂点を感じる。味わいと余韻のずっしりとした手ごたえにはピュリニーやソーヴィニョンのようなニュアンスまで楽しめ、さすがに壮大な作品という感じがする。さらに良いヴィンテージ、または最近のヴィンテージであればもっと細身の味わいなのかなと思ったりもするが。懐が深くて味わいごたえのある1本でした。 |
メモ 1994 MEURSAULT-GENEVRIERES DOMAINE DES COMTES LAFON ロンドンのJBにて£89.4(約\17880円)で購入 |