1999 クロ・デ・ランブレー ドメーヌ・デ・ランブレー

2010/12/17
CLOS DES LAMBRAYS
初日
結構濃い目の赤〜小豆色な外観。粘性も高い。縁の方のわずかなレンガ色のグラデーションが熟成を感じさせる。
香りはプラムや獣っぽい香り、使い古した絨毯のような、なんとも形容しがたい繊細で複雑な雑味感。鉄っぽさもあり、 血のニュアンスというか、したたる生肉までは行きませんが、生きた動物っぽい香りがするのが面白いですね。 これがこの土地のワインの香りだとすると、凄い表現力だと思います。
味わいは肉厚のタンニンと果実味がボワッと口の中に広がる。重心が低く、決してハイトーンな味わいではありません が、しかし密度のあるクリアな果実味が充溢しています。
喉の奥の方に滑り落ちていく過程で様々に表情を変えるのが魅惑的です。トップクラスのブルゴーニュならではの 複雑さだと思いますが、余韻は案外あっさりしています。このあたりがグランクリュに値しないと言われるこのワイン の実力の一端を示してしまっているのかもしれません。
2、3日目
獣っぽい複雑さは影を潜めて、イチゴや梅のようなこじんまりした甘みが前面に出てくるとともに、 ゼリーのようななめらかな心地よい舌触りが楽しめるようになりました。果実味とタンニンが溶け合って、球体的につなぎめの ない全体像は、こちらのリシュブールを思い出したりします。

さすがにコート・ド・ニュイのグランクリュ、しかも良年の味わいを見せてくれました。なかなか自宅で楽しめる クラスのワインではありませんが、こういう体験は時々はすべきだと思いますね。


1999 CLOS DES LAMBRAYS DOMAINE DES LAMBRAYS
近所のIにて9800円で購入
自宅でブルゴーニュのグランクリュを開けるのはこちらのリシュブール以来2年半ぶり。