1996　フラッチャネッロ　フォントーディ

2009/7/28 初日 非常に長いコルク。これは久々の長さ。コルクを引き抜く直前に、品のあるサンジョベーゼの香りが広がる。これも久々の体験。アヴィニョネージのこちらを思い出す。 外観はムラサキっぽい、やや濃い目のルビー。ふちの方へのグラデーションに１３年の熟成を感じますが、基本はしっかりした色。 香りは低い温度から品のある硬質の赤系果実香がたちこめる。線は細いがしっかりとした芯を感じる、この銘柄に共通のキャラクター。 味わいはミニマムな果実味に、こなれたタンニンが心地よくブルゴーニュのよう。余韻の長さが印象的で、うまみだけが細く長く、しっかりと続く。もともとは樽の装飾が効いたワインだと思いますが、この熟成を経ても果実味が負けていないのと、バランスが素晴らしいですね。これだけの熟成を経て、こういったバランスで楽しめるというのは、造り手の品格といいますか、目先の美味しさにとらわれない懐の深さを感じます。 ２日目 全体的な陰影の深さは後退しましたが、味わいの軽快さはいい意味で持続。これはうまく熟成したサンジョベーゼです。総合的なピークは少し過ぎていると思いますが、この価格ならお得です。

1996 FLACCIANELLO COLLI TOSCANA CENTRALE I.G.T. FONTODI 神戸のKにて4200円で購入