1972 フィサン-エルヴレ ルロワ

2009/2/11
FIXIN-HERVELETS LEROY
初日
キャップシールをはがすと黒いカビがびっしり。柔らかいコルクを注意深く引き抜くも、寸前でわずかを残して折れる。久々に折ってしまったが、幸いにも残った破片はうまく外に出すことができた。最近のヴィンテージと変わらないルロワの文字の入ったコルク。
この時点でムワッと赤い果実の香りが広がる。外観は意外にも中心に黒みを帯びた、美しいガーネット。透明感があり、澄んでいて、縁の方へはオレンジのグラデーション。
香りは超完熟の、腐る寸前のイチゴの香りが最初に香って、紅茶や細かいスパイスの香りが超々微粒子に舞う表現の難しい香り。ヒネたところが一切なくて、キレイに熟成していると思います。確かに御婆ちゃんな雰囲気がありますが、果実香はしっかりと残っている。
味わいはやわらかな果実味がしみじみと広がり、酸がしっかりとあって36年間もの熟成を感じさせない。ワインの神秘を思いますね。アルコール感のほとんどない、サラリとした余韻は古酒ならでは。さすがにルロワ、期待通りの香りと味わいを楽しむことができました。


1972 FIXIN-HERVELETS LEROY
神戸のRにて購入