1990 バローロ "コンテイザ・チェレクイオ" グロミス

2009/1/27
BAROLO CONTEISA CEREQUIO GROMIS
ハノイで93に出会って以来の再会。さらにさかのぼって良年の90。
外観は照りのある美しいガーネット。黒っぽさがあり、ふちの方はオレンジを帯びている。
香りは最初は閉じ気味でしたが、温度が上がるにつれて、少しずつ赤〜黒系果実の凝縮感のあるリキュール的な、ピュアな果実味が湧き出す。
味わいも同様に最初は大人しい雰囲気で、芯のある果実味と舌の上に残る木屑っぽいタンニンが混ざり合っていない様子でしたが、時間の経過とともに魔法のように溶け合って一体感が出てくる。酸がしっかりしているのが特徴で、柿のようなニュアンスがある。90といういい年に、過熟させずに酸を残して収穫して、それからワインに仕立てたということが想像できます。奥行きと陰影のあるすばらしいバローロです。
ハノイで出会った93ヴィンテージと共通点は多いですね。酸ときめ細やかなタンニンが古典的な特徴を現していて、時間がたってもぶれない強さとしなやかな果実味をあわせ持ったワインという気がします。開けて少ししてから全体が溶け合う、その時間差が印象的な1本でした。


1990 BAROLO "CONTEISA CEREQUIO" GROMIS
兄よりゴチワイン。ラ・モッラで購入