1999 テヌータ・ディ・トリノーロ

2008/12/28
TENUTA DI TRINORO
かなり濃いムラサキや赤を帯びたルビー色。ふちの方は熟成を感じる透明感なグラデーション。香りがいきなり弾ける!ブルーベリーのジャム、カシスリキュール、アンズ、さくらんぼ、スミレ、クローブ、なんともいえない香りの饗宴。甘い香りにクラクラする。この果実香満載な雰囲気はちょっと経験がない。カベルネ・フランの香りの特徴なんでしょうか。
味わいはスルリと抵抗なく口の中に広がって、柔らかい甘さがなめらかに広がる。濃度感が非常に高くて、飲み込むときにグッと勢いが必要なほど。適度な酸があり、甘すぎないバランスが個性的。
余韻の華やかな雰囲気も素晴らしい。ごくわずか苦味のようなものがあって、それをかき消すように甘い濃厚な果実味がフワーッと。濃厚でいて、軽やかで、エレガントで。飲みなれたサンジョベーゼやネッビオーロのおいしいスキマ感とは対照的で、濃密な果実味が均質になめらかに整えられていて、おいしさがふくらむ感じ。
この味わいは経験のないタイプですね。以前に飲んだここの造り手のセカンドワインでも経験のない雰囲気を感じましたが、あれとはまた別の次元のワインという気がします。

1999 TENUTA DI TRINORO ROSSO DI TOSCANA I.G.T.
近所のDSにて12980円で購入