1996 シャトー・ド・フューザル ブラン

2008/7/16
CHATEAU DE FIEUZAL
初日
金色を帯びたバター飴のような黄色い外観。香りはむせかえるように強烈なバニラやカスタードクリームの香りが立ち上がる。ナッツのようなニュアンスとか、カラメルとか、ハチミツとか。温度が上がるにつれて、甘い香りがより濃縮され、純度が上がっていくよう。
口に含むと十分な酸がギラリと光り、甘い果実味が爽やかに口の中に広がる。香りの濃厚さとのギャップがすごいですね。ほんのわずかに苦いタッチがあって、粘度のわりにはスキマ感を感じる心地よい味わい。余韻はふたたび濃密な方向で、フワッと甘いバニラが口にまとわりついて消えない。
以前に飲んだ93ヴィンテージ同様に、強烈なインパクトの白ですね。香りだけで元を取りました、というその破壊力が素晴らしく、とても楽しい。
2日目以降
甘いバニラなニュアンスから、3日目にかけて徐々に酸が前に出てきはじめる。最後にはシェリーっぽい尖ったニュアンスをたたえるようになる。
全体を通した陰影という意味では、若干93の方が上だったかなという感じもしますが、最初のインパクトある香りと、存在感のある長い長い余韻はこちらのヴィンテージの方が強力な感じです。このワイン、またいい値段で見つけたら、すぐ手にとってしまいそうです。


1996 CHATEAU DE FIEUZAL PESSAC-LEOGNAN
近所のCにて7900円で購入