1990 カマルティーナ クエルチャベッラ

2005/4/18
CAMARTINA
外観は濃いルビー。中心はやや黒っぽいぐらい。縁の方はオレンジがかったグラデーション。透明感があってキレイな外観。香りは完熟イチジクや黒蜜。立体感のある妖艶な香り。ギュイッとしたタンニンも残っていて若さも感じる。味わいはクリアで染み渡るようなしっとりした味わい。ピュアな果実味が愛らしくおいしい。贅肉を完全にそぎ落とした旨み成分。余韻は軽やかにしなやかにたなびくように。
待っていると、グラスの中でどんどんと酸化が進んで渋み優先の味わいに収束。ところがボトルから注ぎ直したときに若々しい香りにリセットされる。このギャップが本当に楽しい。炭っぽいカベルネの感じのリセット。熟成によって味わいから香りに重心が移っているのは確かなのだが、そのバランスが繊細に危うくて引き込まれる。

カマルティーナは9395を経験していますが、熟成期間が違っても共通して感じるのはカベルネの強靭なタンニンと輪郭のしっかりした味わいです。このワインのカベルネとサンジョベーゼが溶け合うにはしっかりした熟成が必要と思います。
それにしても最近の値上がりにはがっかりです。ここまで上がってしまったら他にも選択肢があるところがトスカーナのすごいところなんですが。


メモ
1990 CAMARTINA QUERCIABELLA
モンタルチーノのエノテカにてL.110000(約6380円)で購入
バックラベルによると、この年は24000本の生産