2000 リースリング カステルベルク マルク・クライデンヴァイス

2004/4/22
RIESLING  MARC KREYDENWEISS
初日
かなり薄い黄色。淡い色合い。香りはギュッと詰まった感じのあるレモンやライム、グレープフルーツ、ラムネ。温度低めでスタートしたこともあってフレッシュさを感じる。
味わいは舌にピリッと酸を感じるほどにフレッシュで、スルッとのどの奥へ滑り落ちて行く。おかきのような香りと味わいはアンドローとそっくり。この造り手の個性なのか、これがいわゆるビオの味わいなのか。たぶんまだまだこれから変化していくワインと思う。アンドローも日に日に変化していったので。リースリングに向いた随一のグランクリュ、カステルベルクという偉大な畑から生まれるであろう偉大なワインに必要な"洗練"が少し足りない気がするのは、やはりまだ早いということでしょう。熟成して大人しくなって酸と果実味が入れ替わる時がくると思う。その時が飲み頃なんでしょうが、それは5年後ぐらいかな。
1週間後
香りこそフレッシュさが弱くなってきたが、味わいはほとんど変わらない。やわらかくなった分飲みやすくなったぐらい。完熟の洋ナシのようなニュアンス。
うーん、これは長熟タイプのワインですね。前に同じ造り手のアンドローを飲んだ時にも思ったが、瓶熟または開けてからの時間が必要なワインだと思います。
それにしもこのワインは良質の辛口リースリングの、まさに"てっぺん"のワインですね。
その次ぎの日
驚くべきことに良質の酸とともに、まだまだおいしくなる果実味!初日の爽やかな味わいを楽しむだけではこのワインのほんの一部しか見ていないということなんでしょう。懐の深いワインです。もう1本あるけど10年後とかに開けないと変化が出ないような気がする。


2000 RIESLING MARC KREYDENWEISS
神戸のSにて5500円で購入


2009/12/30

一昨年に続き、げんを担いで(?)年末はここの造り手のリースリングで。最初に飲んでから5年半経ち、どんな味わいになっているでしょうか。
外観はやや濃い目の山吹色がかったイエロー。香りは最初は少しだけヒネたニュアンスがあったものの、すぐに消えて完熟の洋ナシやカリン、キンカン、文旦など、黄色系完熟果実の香り。酸はすっかり影を潜めて、暖かい系の香りが前面に。
味わいは凝縮感のある黄色や橙色系の果実、リースリングらしいケミカル香。華やかな香りが前面にというわけでもなく、果実味や熟成感が押し寄せるでもなく、しみじみとした和風な旨みが特徴です。遅詰みのコチラに似た、からみつくような、まったりとした味わいです。やや重い味わいともいえますが、凝縮したリースリングらしいのかもしれません。もう少し早めに、酸の残った状態で楽しんだほうが、このワインの持つ陰影を楽しめるような気がします。