1997 リトラ サンタ・アナスタシア

2003/10/4
LITRA SANTA ANASTASIA
初日
赤みの強いルビー。中心こそ濃いが縁の方は思ったより薄く、熟成を感じる。
強く甘い香りが漂う。小豆やプルーン、コーヒーのニュアンス。ジャムのように濃縮した果実の甘い香り。
味わいはやわらかい口あたりに続いて、わかりやすい甘さが口の中に広がる。濃さだけで押すファットなタイプではなくで、芯の太さと大らかさのバランスが特徴のワインと思う。ボワッとした非求心的な味わいはネロ・ダヴォラの個性。かなり樽を効かせた造りだが、熟成のためかタンニンはやわらかく、ひたすらにおいしい。あまり多面的でなく、つべこべ言わずにとにかくおいしい、というタイプ。そういう意味では南イタリアらしい。カベルネの気高さよりもメルロっぽい人懐っこさを感じる。過去のワインで近いものを探すとすればインシグニアでしょうか。あれはもっともっと濃くて、やわらかい味わいでしたが。
2日目
印象変わらず。甘い香りと味わい。シチリアらしい酸の低さ。でものっぺりしているわけではなく、きめ細かいタンニンがビシッと効いている。気難しい所はこれっぽっちもない、オープンなおいしさ。かなり濃い味わいなのに、不思議なほど飲み飽きない。理屈ぬきにおいしいです。でも、こういうのを飲むとサンジョベーゼのキチッとした酸が恋しくなるのも事実。


メモ
1997 LITRA SANTA ANASTASIA
大阪のWで購入3800円。
カベルネ・ソーヴィニョン90%、ネロ・ダヴォラ10%