1998 チェルヴィオーロ・ビアンコ サン・ファビアーノ・カルチナイア

2003/6/2
CERVIOLO SAN FABIANO CALCINAIA
初日
これはすごい。信じられないぐらい濃い金色。理科の実験で使う分銅の色。照りはそれほどないがとにかく暗く濃い。たぶん史上最強。
香りはバターやバニラ、(分銅のイメージが抜けずに)金属っぽい香り。果実ではマーマレードかな。ビターな果実味。ベリンジャーのスブラジアにそっくり。タダゴトデハナイ感じはホントに超弩級。火薬か?!っていうぐらいに燻した香りもする。どんな高級な樽熟させた白といっしょに飲んでもまったく引けをとらないと思う。(口に運ぶまでは)
味わいは値段相応に軽いが、たぶんそれは香りのインパクトとの落差があるからであって、決して弱いわけではない。ただ、粘性が弱く、口のなかでの持続力という点ではちょっと物足りない。要は全体のバランスがあまりにも尻すぼみすぎるということかな。
余韻はベリンジャー風でバニラ&ミネラル。健全なぶどうの風味がどこにあるのか?と問われると沈黙するしかない。樽熟成するときにいっしょに分銅を沈めたでしょって感じ。
アルコール感や密度感が不足しているが、それ以外難しいことを考えなければ、カリフォルニアの超高級シャルドネの世界に近い。個性的な変わったワインです。
2日目
急速に密度感を失って、まるで軽い梅酒のような味わいに。かりんを梅酒に漬け込んだような。キリッと冷やして食事に合わせれば、それはとてもワインの味わいではない。水割りの軽いウイスキーって感じ。
まぁ、とにかく驚かされた1本でした。


メモ
1998 CERVIOLO CHARDONNAY DI TOSCANA IGT
SAN FABIANO CALCINAIA
近所のIで購入2200円