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1998 バローロ "ヴィーニャ・デル・グリ" コンテルノ・ファンティーノ |
2010/12/23![]() 初日 非常に長くて超良質のコルク。これは久々の品質。 外観は濃い目で若干だけ濁った感じのルビー。小豆色っぽさがある。粘性は非常に高い。縁の方にもそれほど熟成の跡はみられない。 香りはギュッと詰まったタンニンの甘苦いニュアンス。ぜんざい、ココア、タバコ、クローブなどのスパイス。とても12年の熟成を経た ワインとは思えない、詰まったような、ポテンシャルをぐっと押し殺しているような、そんな雰囲気。 味わいは香りの印象のまま、苦いタッチが舌の上で広がるとともに、強烈に渋いタンニンに襲われ、その後にミニマムな果実味がわずかに顔を出す。ひょっとして ダメージを受けたボトルなのかなと最初は思いましたが、後から盛り上がるアルコール感と余韻が、このワインの内に秘めたエネルギーを 表現するかのように感じられます。 うーん、これは意外な1本でした。さらにあと10年待ったら花開くのかというと、経験値が足りずなんともいえません。 しかし恐らく、収穫されたブドウが持つ果実味よりもずっと強い新樽のタンニンを付与してしまったような、そういうワインではないかと思います。 もう少し若い時期に開けて、乱暴なまでに強いタンニンを楽しむのが最上の楽しみ方な気がしますが、どうでしょうか。 2、3日目 押したり引いたりが弱くなって、やや平板な印象のワインに収束。相変わらずタンニンが強烈で、渋みと苦味を感じる。モンフォルテ・ダルバは 力強いバローロになるということは伝え聞きますが、ここまでタンニンが強いと、造り手の個性がブドウと土地の性格を上回ってしまっているような気がします。 |
1998 BAROLO "VIGNA DEL GRIS" CONTERNO FANTINO 大阪のKにて8800円で購入 |