2003 ガッラフェイラ アレンテージョD.O.C. プライベート・セレクション エスポラン

2007/3/12
GARRAFEIRA ESPORAO
初日
ムラサキ色の強い、濃い目のルビー。すごいムラサキ色だがフチの方は透明感があって、決して過度に抽出した風ではなく。ブドウの色そのものなんでしょう。粘性もすごい。
香りはツンとしたバニラとカシス、杉などの針葉樹系。そういうモダンな香りがパッと明るく広がります。柔らかい新世界のカベルネとかそういう雰囲気を思わせつつ、しかし生肉やクローブなどの黒系の香辛料、そういう多種多様な香辛料の香りもたくさん感じられる。やや湿った土っぽさとか埃っぽさ、そういう雰囲気もある。
味わいは香りの立体感とは打って変わって、やさしいソフトな甘さが広がる。このギャップは普通の国際品種では体験できないものですね。口に含んだ途端、突如として暖かい土地を思い出させる。知っているブドウ品種でいうとシラーかテンプラニーリョっぽいのかもしれません。濃いにもかかわらず極上に柔らかい、そのバランスがおもしろいですね。
3日目
まろやかになると同時に、ケモノっぽい野性的な雑味感が増してくる。過去の体験からすると、やはりスペインのテンプラニーリョに似てるんでしょうか。決してギシギシに濃いわけではありませんが、ぶどうの品種の個性が隠しようもないほど出てきていて、こういう正直なワイン、土地を感じさせるワインは楽しいですね。

2003 GARRAFEIRA ALENTEJO D.O.C. PRIVATE SELECTION
ESPORAO ENOLOGO ; DAVID BAVERSTOCK
エヴォラのワインショップにて40ユーロ(約6260円)で購入。
バックラベルによると、ブドウ品種はアリカンテ・ブーシェとアラゴネス。
18ヶ月のフレンチバリック熟成。