2003 ピノタージュ ホークス・ベイ テ・アワ

2006/5/28
PINOTAGE HAWKES BAY TE AWA
初日
結構濃い黒味を帯びたルビー。紫と赤がほんの少しだけ入っている。香りはスパイシーな香りがポンと弾ける。コショウとか、黒系果実、オリエンタルスパイスの香り。シラーっぽい動物的な香りに個人的な嗜好としてやや違和感がありますが、個性的な香りでおもしろい。
味わいは香りの押し出しの強さと対照的に恐ろしくなめらかな果実味とタンニン。急にピノっぽいニュアンスを感じます。ソフトなタンニンもおいしくて、酸のあるサッパリした果実味も好ましいですが、ちょっと陰影に欠ける感じもします。これが新世界の方向性といえばそれまでですが。
余韻は酔っ払い感のあるお腹にストンと落ちる感じのアルコール感。おもしろいワインですね。あまり経験のないバランスです。何より口当たりの無音さが非常に印象的です。
2日目
ピリッとアクセントの効いたスパイシーさは変わらず。ぶどうの持つピュアな酸というよりは、ぶどうの赤い皮の抽出を連想させる。ピノタージュという品種の個性ですかね。
3日目
味わいが急速に丸くなって、香りと味わいのギャップが楽しい。香りはいまだ衰えないコショウや八角のようなスパイシーさがありますが、口当たりはまるで水のようにソフトに口の中に滑り込む。上質のブルゴーニュのようなその感覚が楽しい。非常に古い記憶ですがこちらのジンファンデルを思い出したりしますね。

ピノタージュという品種のワインを初めて飲みました。ぶどうのキャラクターとして全面的に好きなタイプではありませんが、最後の最後に見せたすべらかな質感がイイ感じでした。そして、この造り手はやっぱり好みのワインにはまっているような気がします。


メモ
2003 PINOTAGE HAWKES BAY TE AWA
ハノイのVにて15.5USDで購入
アルコール度数13.5%