1997　バローロ　"コントラバッソ"　バーヴァ

2005/7/8 初日 少し黒みをおびた赤系のルビー。ふちの方は透明感がある。グラスをつたう粘性は結構すごい。温度低めで飲み始めた時はあまり香りが出なかったが、温度が上がるとなめらかで妖しい香りが立ち昇ってくる。完熟いちぢく、イチゴジャムの香り。赤系の果実香がムンムンと漂う。つなぎ目なく球体のようにまとまりのある香りはバローロならではの世界。少し間を置いて再びグラスに鼻を近づけたときには鮮烈な果実香が感じられ、まるで瑞々しい上質のブルゴーニュのよう。 味わいは、きめ細かくしっかりとしたタンニンが、精密に果実味に埋め込まれたかのような、果実味とタンニンとの一体感。力強い味わい。シルキーという表現はこういうワインに使うのかなと思ったりする。落ち着いた熟成感に活き活きとした果実味があって素晴らしい味わいです。 やはりバローロはバローロですね。香りのしなやかさと味わいの強靭さ、その振幅の大きさに圧倒されます。 ２日目 やわらかさが進んでやや平面化した印象。熟成感がしっかり出てきて、腐る直前のいちぢく、いちご、そういうニュアンス。 それにしても果実味が”甘い”ですね。凝縮感がすごいです。暑いヴィンテージがうまく表現されていると思います。仰ぎ見るような偉大さをもったバローロではないですが、近づきやすく楽しめる１本です。熟成的にも今が最後のピークなのではないでしょうか。

メモ 1997 BAROLO CASTIGLIONE FALLETTO "CONTRABASSO" BAVA ハノイのHGにて749,000VND（約5240円）で購入。