1998 "ボエーミ" オルトレポー・パヴェーゼ・ロッソDOC レ・フラッチェ

2004/5/13
"BOHEMI" OLTREPO PAVESE ROSSO D.O.C. LE FRACCE
初日
濃いルビー。ムラサキがかっていて、黒に近い。香りはビターなチョコ、アーモンドの薄皮のような個性的な香り、インク、カシスの強い香りはボルドーのカベルネ風。これまでにまったく経験のないニュアンス。
味わいはホットなアルコール感と凝縮した果実味。ここでもビターなチョコを食べた後のような風味を感じる。強い樽香なのだが新世界風な甘さは見当たらず、若すぎるボルドーのように口が曲がるほど渋いわけでもない、不思議な味わい。サラミのような生々しいケモノ肉のニュアンスがあってパンチがある。
ミラノ訪問の記念にロンバルディア州のワインを、しかもどんなワインか全然想像がつかない銘柄を狙って買ったとはいえ、ここまで期待通りに経験のない味わいとは。ブラインドだったら、ボルドーのカベルネベースのワインか、チリあたりか。とにかく自分の引き出しにはほとんど見当たらないタイプの赤。
3日目
味わいに丸みが出てきた。鼻の奥に届くホットなアルコール感とカカオ的な密度は相変わらずだが、余韻のやさしさとのギャップがおもしろい。余韻のさらさらとした渋さには20%ブレンドされているピノ・ネロのニュアンスを感じる。
うーん、おもしろいワインですね。新樽のニュアンスとクロアティーナというぶどう品種がポイントではないかと思います。イタリアはとことん奥が深いということですかね。


メモ
1998 "BOHEMI" OLTREPO PAVESE ROSSO D.O.C. LE FRACCE
ミラノのエノテカAにて22.2ユーロ(約2900円)で購入。
バックラベルに記された情報量がすごい。
セパージュはBARBERA 55%、CROATINA 25%、PINOT NERO 20%
4500本の生産(+マグナム50本)、98年10月8日に収穫、01年8月3日にボトル詰め。
アルコール度数は驚きの14.5%。