1997 バルベーラ・ダスティ "ヴィーニャ・デル・ノーチェ" トリンケーロ

2004/3/5
BARBERA D'ASTI "VIGNA DEL NOCE" TRINCHERO
球の一部を切り取ったような、見たこともないほど球状なグラスでサービスされる。
外観は思ったより薄く、照りと透明感のあるルビー。縁へのオレンジがかったグラデーションが美しい。粘性も結構あって。
香りがすごい!グラスの形状のおかげもあるのか、球の切り取られた部分から香りが放射されているように甘いベリー香がただよう。酸がきちっとベースにあるチェリーなどの赤系果実。セメダインやカラメルちっくな揮発香&樽香とのバランスも楽しい。
味わいは最初から結構こなれていて、酸と果実味のバランスがすばらしい。ワイン造りの技術を技術として見せずに、結果としてのおいしさだけにフォーカスさせた感じで好感がもてる。本当はもっと手ごわい樽香を予想していたんですが、それはいいほうに裏切られた感じ。少し時間がたつとさらにおだやかになって、まるでブルゴーニュのような気品を感じるようになる。
果実味と酸がバランスよく控えめに配置されていて、食事を盛り上げるいい感じの1本。ジビエやフォアグラとのメインにもぴったりでおいしいです。文句なし。

それにしても、きれいにしっかりと造られたバルベーラをほどよく熟成させると、ほんとにシャンボールみたいな方向に向かいますね。このワインも半月ほど前に飲んだルーミエのシャンボール・ミュジニー・レ・クラ2000にかなり似ていると思います。



メモ
1997 BARBERA D'ASTI "VIGNA DEL NOCE" TRINCHERO
東京のLで8200円