![]() |
1997 カルテット アルド・コンテルノ |
2003/8/28![]() 初日 長くて良質のコルクの裏には「ドス黒」に近い色がピシッと。ワインの色はムラサキや黒の入った濃いルビー。中心はほどんど向こうが見えないほど。縁の端の方はガーネット。 香りは針葉樹系のスッキリした香りにインク、カシスのような黒系の凝縮した果実香、チョコ、タバコ。ネッビオーロを感じるホコリっぽさ。絶妙な雑味感。イカルディのネッビオーロで感じたニュアンスに似たもの。4種のブドウのブレンドという先入観がなかったとしても、たくさんの香りが詰まっていてこれは本当に楽しい。発散系の官能的な香りの出方ではなく、様々な香りが樽香を纏ってビシッと整っている風。 味わいはカベルネやネッビオーロの凝縮したカシスっぽさを最初に感じ、遠くで甘さがチラチラと気配をみせつつも、全体はボルドーのようなカチッと筋の通った硬派な味わい。ただ、ギュイ感はまったくなく、新樽の香りと果実味が完全に融合している。余韻がまたすごくて、ややざっくりした感じながらも、2度も3度も押し戻すように余韻が長く続く。 さすがにしっかり造ってあります。樽香やいかにも赤ワインなタンニンなど果実以外のニュアンスがたくさんあるのにワイン本来の甘さを失っておらず、そのバランスがすばらしい。多面的な複雑さを堪能でき、しかもいかめしくならないところがイタリアらしい。ラ・スピネッタのピンに近いセパージュだが、こちらの方が断然硬派。「探す」楽しみ方ができる人にはこちら。受け身な飲み方をすればピンの方が魅力的に感じるかも。 もう少し置いたらどうなるかという期待もあるが、でもたぶん今が最初の飲み頃と思う。 2日目 初日の複雑な香り、特にツンツンした針葉樹系の香りが後退。代わって甘くやわらかな赤いベリー系の香りが優勢のわかりやすいおいしさに。酸が立つようなイヤな変化では決してなくて、初日とは違った近づきやすい魅力。やっぱりいいワインは果実味が「甘い」ですね。そしてこういうワインを飲むとピエモンテ、特にネッビオーロの深遠を感じる。 |
メモ 1997 QUARTETTO ALDO CONTERNO 近所のCで購入5900円 Nebbiolo 40%, Cabernet sauvignon 25%, Merlot 25%, Barbera 10%. |