1997 イル・カルボナイオーネ ポデーレ・ポッジオ・スカレッテ

2003/8/2
IL CARBONAIONE  PODERE POGGIO SCALETTE
やや濃い目のルビー。中心は黒っぽく、縁は透明感があり熟成を感じる。セラーから出してすぐのせいで温度が低く、初めの香りはやや弱い。控えめなスミレの香りに加えて熟成からくる白カビっぽい香りや土っぽい香りが漂う。時間がたつと徐々に甘いベリー系の厚い香りが現れる。様々な香りの要素がバランスよくミックスされていて「妖しい」感じ。
味はギュイッと口に広がるタンニンがはじめにあって、すぐに爽やかなベリー系の味わいがサラッと広がる。意外にやさしい。ただしこれは初めだけの印象で、香りと同じく温度が上がってくると本領を発揮し、飲みごたえのある厚い味わいに変化していく。ワイン単体で楽しむんだったら、甘いニュアンスがもう少しあるといいかも。でも硬派な味わいでこれはこれで好きなタイプ。ハード系のチーズが欲しくなる。
香りにも味にもサンジョベーゼらしいザラッとしたタッチがあって、きれいに熟成したおいしい1本。ただ、ちょっと過熟というか、ネロ・ダヴォラのような焼けたニュアンスがあって、これは97の宿命なのかなと。でも時間が経って「いい方向」にグッグッと変化していくのが楽しく、いい時間が過ごせました。


メモ
1997 IL CARBONAIONE PODERE POGGIO SCALETTE
兄よりゴチワイン。